概要

海と感慨

大規模な塩湖(水面が海水面より低く川による水の流出が存在しない場合などにそうなることがある)も、古くから「海」と命名されている場合がある。(例:カスピ海、死海)。(つまり、現代では地図的・俯瞰的に把握し、外海とつながっていない場合は”海”には含めず、塩水であっても、”湖”(みずうみ)に分類するということも広く行われるようになった、ということである。)。基本的に、塩水で満ちた区域は「うみ(海)」「sea」と呼ばれているが、特に広大な海のことを「わだつみ(洋)」「大洋」「ocean」と呼ぶことで区別する事がある。(例:太平洋(Pacific Ocean)、インド洋(Indian Ocean))。海はすべてが互いに繋がっている。ただし、その間での水の交流は激しくはないので、それぞれの海域で海水の性質には差がある。

海の色は一般に青色と見られる。海水は太陽からの可視光線のうち赤い長波長は表層2~3cmで吸収されるが、青い短波長は深くまで進み、水深50mでも1/5程度が届く。この青色光が水中で散乱され、水上から観察する目に届いて青く見える。これに不純物が混ざると色調に変化が起こる。植物プランクトンが豊富な高緯度から極海にかけて海はやや緑色を帯びる。沿岸では河川水などから砂泥の微粒子が供給されたり波や暴風雨が海底から巻き上げたりするため、プランクトンと相まって黄緑から黄色・褐色・赤などに見える事もある。氷河侵食が岩の粉末が流れ込みフィヨルドなどでは乳白色になる場合もある。日本近海では植物プランクトンの増殖が主に春に盛んになる。これは「水の華」と呼ばれ、地域によっては「春とわり」「潮ぐされ」「草水」「厄水」「貝寄せ水」「三月にごり」などとも言い、沿岸漁業に影響を与える。

深層流とは、1000m以上の深海をゆっくり流れる、グリーンランド周辺で形成された冷たくて塩分濃度の高い海水である。この冷水は赤道を越え約1000年かけて南極まで流れ、南極大陸周辺を廻る。この間 南極の冷たい海からも低温高濃度の海水の供給を受けて混合される。この冷たい深層流はその後太平洋やインド洋へ北上して行き各所で湧昇流となって海面へ到達する。北太平洋東部の水深2000mの海域では約2000年前に深海に沈んだ海水が観測されている(放射性炭素を使った年代分析による)。太平洋やインド洋で海面へ上昇した深層流は、海流の一部となってグリーンランド沖へ戻ってゆく。この循環のことを熱塩循環と呼ぶ。

ところで、海を題材にしたバンドやロックも多いと聞く。これは大海原に漕ぎ出す船と、バンドで音楽業界に乗り出す気持ちを重ねあわせているためではないだろうか。バンド自体は若者の代名詞とも言えるが、実際は若いうちから始めたバンドを年配になっても続けている例は非常に多いのである。また、今の時代はインターネットやSNS、そしてブログを通じて活動内容を伝えることができるのも、継続できる大きな要因だろうと思われる。


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